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介護施設・保育園・福祉施設・在宅で
最も取得したい研修が喀痰吸引等研修

来年度の介護報酬改定に向けた協議で改定される可能性のある医療連携体制加算。その要点を解説します
著者/監修プロフィール

株式会社プレゼンス・メディカル 創業会長兼CEO今西和晃
/ Tomoaki Imanisih

医療、健康、教育、環境など、多岐にわたる分野での社会貢献を目指し、プレゼンス・メディカルを設立。日本の医療・介護分野において「技術の革新」をキーワードに、数々の新しいケアプロトコルを生み出し、業界に貢献している起業家である。M&Aやベンチャーキャピタルの分野で多数の事業を手掛け、その経験と知識を活かして、日本の介護業界にイノベーションをもたらすプレゼンス・メディカルを設立しました。
同社のCEOとしても活躍し、研修や喀痰吸引に関するコラムを通じて、事実に基づいた医療的ケアの意義や役割を啓蒙している。その知見は、今後の介護業界の発展に大きく貢献することが期待される。
2014年から500施設以上の施設経営者と直接対面を行い、現場における課題解決に向けた対談多数。公益社団法人 全国老人福祉施設協議会でのセミナーを全国28都道府県で実施。

2023.11.07

来年度の介護報酬改定に向けた協議で改定される可能性のある医療連携体制加算。その要点を解説します

近年我が国では高齢化が顕著に進行しており、グループホームなどの事業所においても医療管理が必要とする利用者が増加しています。

そのような状況を改善するための加算として医療連携体制加算があります。この医療連携体制加算について、厚生労働省が来年度の診療報酬改定の際に高まる医療ニーズに対応していくためにテコ入れを検討しているのです。

今回は医療連携体制加算について解説し、今後どのように変わっていくかについてみていきたいと思います。

医療連携体制加算とは?

医療連携体制加算とはその名の通りグループホームなどの事業所と医療機関が連携をすることで、医療者の在籍していない事業所に暮らす人の医療ニーズに対応できるようにするためにある加算です。

この医療連携体制加算はグループホームなどの医療者の設置が義務付けられていないような事業所において、周囲の病院や診療所、訪問看護ステーションの協力を得ることで、看護師を1名以上確保して、喀痰吸引などの医療行為の実施や、介護職員への指導を行うことで算定できる加算です。

この加算を算定できる事業所というのは、医療職である看護師に訪問してもらい、介護職員だけではできない処置もできるようにすることで、現在利用中の利用者に医療行為をする必要が出たときにも引き続き同じ事業所を利用できるようにする体制が整っている。ということになります。

病気になり病院に入院してその結果、体の機能が低下してしまい、嚥下などが困難になり、喀痰吸引や慰労管理などが必要になると、もともと利用していた事業所では対応ができず、利用者が行き場を失うという状況になることが多々あるのです。

事業所が医療ニーズに応えることができるようになることは今後の我が国にとって非常に重要なのです。

現在の医療連携体制加算の問題点とは

まず、この加算を取るために介護職員を配置する必要がありますが、事業所の職員として看護職員を配置するのが難しいという問題があります。また加算を行うためにがんばって看護職員を確保したとしても、時期によっては利用者の中に医療ニーズのある人がいない時があるという問題もあります。

現状では看護職員が確保されていて、かつ、医療ニーズに応えているというのが算定要件になっていて、看護職員を確保するだけでは加算にならないのです。

実際看護師を確保したにも関わらず、医療ニーズに対応していない、という事業所もあり、これでは負担だけが増えてしまい本末転倒と言えます。

そのため看護体制の要件と利用者の受け入れ実績の要件を分けるなど、評価方法の見直しなどが検討されているのです。
ただし一定の看護体制を取っただけで医療ニーズに対応する動きを見せない施設に加算をつけるのは慎重にするべきであるという話も出ています。

また看護職員の配置や訪問看護ステーションとの連携を促進すべき加算の評価の引き上げが必要であるという主張も行われており、医療連携体制加算を算定できるように準備しておくことで今後より経営にメリットが見込める状況であるとも言えるでしょう。

今後必要な対策とは

今後ますます重要度を増していくと思われる医療連携体制加算ですが
算定するために必要な対策を考えてみましょう。

まずは看護職員の確保と育成です。事業所に看護職員を配置することができれば医療連携体制加算を算定できる可能性がグッと高まります。

ただし看護職員がいれば算定できるかはまだわかりません。医療ニーズに対応していないと見做されると今後テコ入れがあった場合には算定できる加算が少なくなる可能性があるからです。

看護職員だけでなく介護職員が事業所で行われる医療行為について知っておく必要があります。どのようなときに看護職員に連絡をするのか、事業所がどの程度までの医療ニーズに対応できるのかを把握しておく必要があります。

また看護職員の数が十分でないときに医療ニーズに対応仕切れない可能性があります。

介護職員でも医療行為を可能にする、喀痰吸引等研修を受けるなどの対策を行い、医師や看護師の指示のもと医療行為に参加できる介護職員を増やすことも今後重要になっていくと考えられます。

まとめ

今回は医療連携体制加算について解説し、今後のテコ入れについて予想される動向を見ていきました。

医療連携体制加算は算定できると大きな利益になるものの、人材確保のハードルが高い加算です。算定したい場合には看護職員の確保を行うとともに、介護職員が医療行為に参加できるように喀痰吸引等研修などを積極的に利用しましょう。

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2025年に向け必要とされている
介護職員の医療的ケア。

2025年に向け必要とされている介護職員の医療的ケア。
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利用者が安心した生活を過ごせるように、 喀痰吸引等の資格取得が必要です。
研修予算計画を始め、現場に寄り添った年回計画を策定し、安定的な資格取得の計画をご提案します。