医療的ケア教員講習会について
WORKSHOP弊社は、医療的ケア領域を専門とした研修機関であり、実地研修の受入れ体制づくりの実績が豊富です。実地研修の担当者や、喀痰吸引等研修の「指導看護師」として働きたい方をバックアップいたします。
医療的ケア教員講習会は、厚生労働省指定の講習会です。受講することで、介護福祉士養成施設等において医療的ケアを教授する講師、または喀痰吸引等研修の「指導看護師」になれます。講習は1日完結型(7時間)で、この講習会を修了するだけで資格取得が可能です。
医療的ケア教員講習会の内容
目的
- 介護職員等が医療的ケアのねらい、教育内容等を理解する。
- 介護職員等が喀痰吸引等を安全・適切に実施できる。
- 【受講対象者】
- 医師・保健師・助産師もしくは看護師の資格を取得された方が対象です。実務経験を問わず受講できますが、実際に教授するには5年以上の実務経験が必要になる場合があります。なお、准看護師の方は対象外です。
- 【資格取得後に従事可能な職業】
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- 実務者研修「医療的ケア」の講師
- 喀痰吸引等研修の指導看護師
- 【医療的ケア教員講習会の内容】
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科目 受講時間 (合計7時間) 目標 制度の概要 60分 介護職員等における医療的ケア実施に関する制度の概要を習得 医療的ケアの基礎 60分 感染予防、安全管理体制等の基礎的知識を習得 喀痰吸引 60分 喀痰吸引について基礎的知識、実施手順及び指導・評価方法を習得 経管栄養 60分 経管栄養について基礎的知識、実地手順及び指導・評価方法を習得 演習 180分 喀痰吸引及び経管栄養の演習に係る指導・評価方法を習得
当日のスケジュール(内容は変動する事もございます。)
9:30~ | 担当よりご挨拶・出席確認 |
10:00~ | 医療的ケア教員とは? |
10:15~ | 制度の背景と変遷 テキストP4~ 痰の吸引等の制度 テキストP10~ 喀痰吸引等研修 テキストP18~ 医療的ケアの基礎 |
12:00~ | 休憩 |
13:00~ | 必要書類のお取り扱いについて
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14:30~ | 喀痰吸引、経管栄養の実施手順および指導・評価方法について |
17:00~ | 質疑応答 |
介護職員が行うことのできる具体的な項目
1. たんの吸引
- 口腔内、鼻腔内、気管カニューレ内部
2. 経管栄養
- 胃ろうまたは腸ろうによる経管栄養、経鼻経管栄養
喀痰吸引とは、器具を使用して痰や唾液の排出を行うこと。気道を確保し、肺炎などの感染症を予防する効果があります。
経管栄養は、自力で食事ができない人の胃や腸にチューブを挿入して、栄養剤を注入すること。胃に栄養を注入することを「胃ろう」、腸に栄養を注入することを「腸ろう」、鼻から栄養を注入することを「経鼻経管栄養」といいます。
医療と介護の連携体制が整っている、本人・家族の同意を得ているという条件つきで実施が可能です。
出典:厚生労働省「介護職員等によるたん吸引等の実施のための制度について」(2020年2月26日)
介護士ができない医療行為
MUST NOTここでは、介護士がしてはいけない医療行為をご紹介します。介護福祉士の資格があっても実施できないのでご注意ください。
インスリン注射
インスリン注射は、糖尿病の治療法の1つ。医療行為にあたるため、利用者さん本人や看護師、医師でなければ行えません。また、介護士は血糖測定を行うことも禁止されています。
ただし、利用者さまがインスリン注射を忘れないように声かけしたり、見守りを行ったりすることは、介護士でも可能です。インスリン注射にあたって介護士がサポートできる内容をまとめました。
- インスリン注射を促す声かけ
- 血糖値測定器と試験紙の準備
- 測定器に試験紙をセットする
- 測定器の針を腹部に刺すように声かけする
- 測定結果を利用者さんと一緒に確認する
- 投与すべきインスリンの量を利用者さんと一緒に確認する
- 注射器を利用者さんに手渡す
- 注射器を刺すように声かけをする
- 使用済みの注射器を片付ける
出典:厚生労働省「グレーゾーン解消制度・新事業特例制度(介護職員によるインスリン自己注射サポート)」(2020年2月26日)
摘便
摘便は、自力での排泄が難しい人の直腸に指を差し入れ、便を排出させること。腸壁を傷つけるリスクがあり、介護士が行うことはできません。
床ずれ(褥瘡)の処置
寝たきりの高齢者には床ずれが発生することがありますが、介護士は床ずれの治療を行うことはできません。これらの医療行為が必要な場合は、看護師や医師を呼んで代わりに行ってもらう必要があります。