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最も取得したい研修が喀痰吸引等研修

GビズIDとは?申請方法からできることまで
著者/監修プロフィール

株式会社プレゼンス・メディカル 創業会長兼CEO今西和晃
/ Tomoaki Imanisih

医療、健康、教育、環境など、多岐にわたる分野での社会貢献を目指し、プレゼンス・メディカルを設立。日本の医療・介護分野において「技術の革新」をキーワードに、数々の新しいケアプロトコルを生み出し、業界に貢献している起業家である。M&Aやベンチャーキャピタルの分野で多数の事業を手掛け、その経験と知識を活かして、日本の介護業界にイノベーションをもたらすプレゼンス・メディカルを設立しました。
同社のCEOとしても活躍し、研修や喀痰吸引に関するコラムを通じて、事実に基づいた医療的ケアの意義や役割を啓蒙している。その知見は、今後の介護業界の発展に大きく貢献することが期待される。
2014年から500施設以上の施設経営者と直接対面を行い、現場における課題解決に向けた対談多数。公益社団法人 全国老人福祉施設協議会でのセミナーを全国28都道府県で実施。

2024.11.18

GビズIDとは?申請方法からできることまで

要約:

GビズIDは、事業者がインターネットを通じて行政サービスにログインできる無料の認証IDで、2024年5月時点で188の行政サービスに対応しています。GビズIDを利用することで、サービスごとのアカウント管理が不要になり、手続きの際の本人確認が簡略化されます。また、多要素認証を導入し、セキュリティも強化されています。GビズIDは「プライム」「エントリー」「メンバー」の3種類があり、目的に応じて選べます。介護事業者にとっても、経営情報報告やサービス情報の公表制度のためにGビズIDは必須で、報告手続きの負担軽減が期待できます。デジタル庁は、今後も利用可能な手続きを拡充する方針です。申請は郵送やオンラインで行え、マイナンバーカードがあれば即日発行も可能です。

GビズIDとは?

GビズIDとは、インターネットを通じて行政サービスにログインできる事業者向けの無料で使用可能なID・パスワードのことで、20245月現在188のサービスで使えます。

これまでのネット経由の行政サービスではサービス別にアカウントを作って、IDとパスワードで認証を受けなければならず、管理に手間がかかりました。

しかしGビズIDではアカウントを作る際に1度代表者の身元確認をすれば、その後の各手続きでの本人確認は不要です。

なりすましを防ぐため、アプリ認証を活用した多要素認証にも対応し、インターネット上で24時間365日使えるのも魅力的だと言えるでしょう。

また登録や使用をする中で不明点があればホームページのよくある質問で探せるだけではなく、電話、メール、チャットボットでの問い合わせができるので初心者に優しい設計となっています。

デジタル庁では今後もGビズIDが使える手続きを増やす方針のため、インターネットで行政サービスにアクセスしたい人は作るのがおすすめです。

参考:デジタル庁「GビズID」

参考:デジタル庁「令和6年(2024年)第1回政策評価・行政事業レビュー有識者会議」

GビズIDとe-GOVの違い

画像出典:e-GOVポータル

e-GOVとは行政サービスや施策の情報を案内するサイトで、GビズIDは「ID・パスワード」であり、e-GOVは「Webサイト」であるという違いがあります。

e-GOVのサービスは次の6つです。

項目

概要

電子申請

インターネットを通じて行政機関への申請や届出が可能

法令検索

現在使われている法令を検索可能

データポータル

行政機関のオープンデータを横断的に検索可能

パブリック・コメント

意見の提出や募集状況の確認が可能

文書管理

行政文書ファイル管理簿の検索とリンク集を見られる

個人情報保護

個人情報ファイル簿の検索とリンク集が見られる

 

e-GOVは何らかの手続きをするというより、情報収集を目的にアクセスするサイトだとわかります。

e-GOVもGビズIDも行政サービスに関わるツールで混同しやすいものの、内容は異なるため使い分けましょう。

参考:e-GOVポータル

GビズIDの種類

GビズIDのアカウントは「GビズIDプライム」「GビズIDエントリー」「GビズIDメンバー」の3種類で有効期限はないものの、今後は有効期限を設ける予定です。

GビズIDホームページの「行政サービス一覧 GビズIDで利用できる省庁・自治体のサービス」のページでは、サービス別に使えるアカウントの種類をアナウンスしているため、あらかじめ目を通しておきましょう。

3種類あるアカウントの違いをご紹介します。

GビズIDプライム

GビズIDプライムは以下のような特徴を持ちます。

項目

概要

対象者

l  法人代表者

l  個人事業主

l  地方自治体の決裁権を持つ人

申請方法

l  書類の郵送(書類の発送から審査まで約1週間)

l  オンライン申請(最短で当日に作れるがマイナンバーカードとマイナンバーカードの読み取りが可能なスマートフォンが必要)

利用できる行政サービス

l  制限なし

従業員のアカウント作成

l  できる

 

事業者内の同じ人がGビズIDプライムのアカウントを2個持つことは不可とされています。

また代表者が変わった時、法人はGビズIDプライムを取得してマイページからアカウントの情報を引き継げますが、個人事業主は引継げないのを覚えておきましょう。

GビズIDプライムは、GビズIDで使える行政サービスを最大限使いたい人におすすめです。

GビズIDエントリー

GビズIDエントリーは次のような特徴を持ちます。

項目

概要

対象者

l  個人事業主

l  組織の従業員

申請方法

l  書類の郵送は不要(インターネットを通じて即時発行)

利用できる行政サービス

l  制限あり

 

GビズIDプライムと比較するとインターネットを通じて即時発行可能なのが便利ですが、利用できる行政サービスには制限があるため、自分の希望するサービスが使えるかあらかじめ調べておきましょう。

またGビズIDプライムとGビズIDエントリー両方の取得はできないため注意が必要です。

GビズIDエントリーは、インターネットを通じた行政サービスの一部をお試し利用しその後本格的な活用を考えたい人におすすめです。

GビズIDメンバー

GビズIDメンバーは次のような特徴を持ちます。

項目

概要

対象者

l  GビズIDプライムを持つ事業所の従業員

申請方法

l  GビズIDプライムを持つ人が発行できるため不要

利用できる行政サービス

l  制限あり

 

GビズIDプライム・GビズIDエントリーと比較した場合、事業者内で手軽に作れるものの使えるサービスが限定されることに注意しましょう。

GビズIDメンバーは、事業所でGビズIDを取得したため内容や使い方を覚えておきたい人におすすめです。

参考:デジタル庁「GビズID」

GビズIDの普及率

画像出典:「第1回政策評価・行政事業レビュー有識者会議資料①法人共通認証基盤(GビズID)について」

GビズIDの普及率についての明確なデータは、202410月現在公表されていないのが現状です。

しかし、デジタル庁のホームページで公表されている「令和6年(2024年)第一回政策評価・行政事業レビュー有識者会議」の資料の1つ、「①法人共通認証基盤(GビズID)について」内では20245月現在のGビズIDの利用状況が以下のように記載されています。

項目

概要

登録ユーザー数(GビズIDプライム)

115万件(法人:個人=82)

年間ログイン数

2,200万件

連携システム数

188システム(13省庁、106自治体)

 

また画像の通り、2020年~2024年の間にGビズIDプライムのアカウント発行数は増え続けているため、普及率も同じく上昇していることが予想されます。

デジタル庁はGビズIDを使ったインターネット上での行政手続きを今後もさらに普及させたいと考えているため、このような予想が可能なのです。

普及率が上がる前にGビズIDを作りインターネットを通じた手続きに慣れておけば、その後も行政サービスをスムーズに使っていけるでしょう。

参考:デジタル庁「令和6年(2024年)第1回政策評価・行政事業レビュー有識者会議」

GビズIDプライムの申請方法

GビズIDプライムの申請方法は前の項目でもご紹介した通り、書類の郵送で申請する方法とオンライン申請の2種類があり、審査を受ける必要があるものの状況は「申請状況確認」のページからチェックが可能です。

申請に必要なものと手続きの流れをご紹介します。

書類郵送申請

書類郵送申請の手続きに必要なものは次の通りです。

項目

概要

印鑑証明書(法人)

印鑑登録証明書(個人事業主)

l  登録印鑑の押印との照合に使うため、発行して3か月以内の原本を準備する(コピーは不可)

登録印

l  印鑑証明書や印鑑登録証明書の登録印を準備する

申請用端末

l  書類の郵送申請を行う端末を準備する

l  メールアドレスを準備する

スマートフォン

l  本人確認に使うため、SMSが使える電話番号を準備する

 

また書類郵送申請の手続きの流れは以下の通りです。

  • GビズID「書類郵送申請」のページにアクセスしてGビズIDプライム申請書を作る
  • 申請書を印刷し登録印を押印
  • 印鑑証明書か印鑑登録証明書と申請書をまとめてGビズID運用センターに郵送
  • 1週間程度で審査終了のメールが届くため、GビズIDのパスワードを設定

審査はGビズID運用センターで行いますが、書類や印鑑の押印に不備があるとそのまま返送されてしまうため、送付前に必ずチェックしてから送りましょう。

また一度送付した申請書類はGビズIDを退会しても返却されないため、コピーを取るのがおすすめです。

オンライン申請

オンライン申請の手続きに必要なものは法人、個人とも次の通りです。

項目

概要

マイナンバーカード

l  登記情報とマイナンバーカードの情報は一致しなければならない

l  署名用電子証明書暗証番号(マイナンバーカードを発行した時に設定する英数字616桁のパスワード)が入力できるようにしておく

l  券面事項入力補助用暗証番号(マイナンバーカード発行した時に設定する数字4桁の暗証番号)を入力できるようにしておく

申請用端末

l  オンライン申請を行う端末(PC、タブレット端末、スマートフォンのいずれか)を準備

l  GビズIDプライムアカウント用のメールアドレスを準備

スマートフォン

l  マイナンバーカードを読み取れるスマートフォンを準備

GビズIDアプリをインストールしておく

l  SMSが受信できる電話番号を準備

 

またオンライン申請の手続きの流れは以下の通りです。

  • GビズIDのホームページの「オンライン申請」のページで必要事項を入力するとQRコードが表示される
  • GビズIDアプリを使いWebサイトに表示されたQRコードを読み取る
  • マイナンバーカードを使い申請した内容に署名する
  • 申請内容をチェック
  • 審査完了メールを受け取り、GビズIDのパスワードを設定

オンライン申請はGビズIDの発行手続きをインターネットで済ませたい人におすすめです。

参考:デジタル庁「GビズID」

GビズIDアプリとは?

前の項目でご紹介した、オンライン申請をする場合にスマートフォンにインストールして準備しなければならないGビズIDアプリについて、もう少し詳しく解説します。

GビズIDアプリとは、デジタル庁が提供する「GビズID」のオンライン申請と二要素認証に用いられるアプリです。

二要素認証とは、3つの認証要素の中から異なる2つの要素を組み合わせて認証を行う方法です。

GビズIDでは、GビズIDのマイページとGビズIDと連携した行政システムにログインする時に、IDとパスワードの入力に加えてGビズIDアプリを用いた操作をすることで二要素認証を行い、セキュリティを強化しています。

iOSAndroid両方でダウンロードできるので、オンライン申請をする場合だけでなく今後高いセキュリティを維持しながらGビズIDを使いたい人は利用を検討してみてください。

参考:デジタル庁GビズID「GビズIDアプリについて」

GビズIDでできること

GビズIDでできることは、GビズIDホームページの「行政サービス一覧 GビズIDで利用できる省庁・自治体のサービス」のページからURL、利用可能なアカウント種別、連絡先を含めて確認できます。

一般的に手続きが大変とされる補助金申請や、行政サービスの電子申請、報告などに利用でき、今後も利用できるサービスは増加するので、早めに作っておくと便利に活用できるでしょう。

参考:デジタル庁GビズID「行政サービス一覧 GビズIDで利用できる省庁・自治体のサービス」

GビズIDを介護事業者が取得するメリット

GビズIDを介護事業者が取得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

3つご紹介します。

介護事業者の経営情報報告制度における報告ができる

2024年4月より、介護事業者の経営情報を収集してデータベース化し、その情報を分析してわかりやすい形で国民に公表する制度ができました。

原則としてすべての介護事業者に経営情報の報告が義務付けられているのですが、報告しなければならない内容が以下のように多岐に渡っています。

  • 事業所または施設の名称、所在地、その他の基本情報
  • 事業所または施設の収益及び費用の内容
  • 事業所または施設の職員の職種別人数、その他の人員に関する事項
  • その他必要な事項

しかしこの内容を書類で報告するとなると、忙しい介護の現場へさらに大きな負荷がかかると予想されます。

そのため、報告は各介護事業者がGビズIDを取得し、インターネットを通じたシステムへの入力で行うことになったのです。

また厚生労働省のホームページでは、会計ソフトウェアなどから出力したファイルを取り込む機能をシステムに実装するとしています。

2025年7月末の締め切りまでに報告をスムーズに行うためにも、介護事業者はGビズIDを早めに取得しておくのが望ましいでしょう。

参考:厚生労働省「介護サービス事業者の経営情報の調査及び分析等」

介護サービス情報の公表制度における報告ができる

介護サービス情報公表制度とは、介護サービスを利用しようとしている人の事業所選択のサポートを目的として、インターネットを通じて日本全国の介護事業者の情報を都道府県が公表する仕組みを指します。

介護サービス情報公表制度では事業所情報の報告にGビズIDが利用されています。

情報公表の流れは次の通りです。

  • 介護事業者が直近の事業所情報を介護サービス情報公表システムを通じて都道府県に報告
  • 都道府県が報告の内容を審査
  • 都道府県がホームページに事業所情報を掲載

また、公表されている事業所情報は以下の通りです。

項目

概要

基本的な項目

l  事業所の名称、所在地など

l  従業者に関するもの

l  提供サービスの内容

l  利用料など

l  法人情報

事業所運営にかかる各種取り組み

l  利用者の権利擁護の取り組み

l  サービスの質の確保への取り組み

l  相談・苦情などへの対応

l  外部機関などとの連携

l  事業運営・管理の体制

l  安全・衛生管理などの体制

l  その他(従業者の研修の状況など)

 

基本的な項目では介護事業者に関する客観的な事実を確認できます。

一方、事業所運営にかかる各種取り組みでは、介護事業者の管理運営体制や介護サービスの質を確保するための取り組み内容を知ることができるのです。

介護サービス情報公表制度でも、介護事業者の経営情報報告制度と同じく報告事項が多岐に渡っているため、GビズIDを取得することで手続きにかかる時間や手間が大きく削減できると予想されます。

参考:デジタル庁GビズID「行政サービス一覧 GビズIDで利用できる省庁・自治体のサービス」

参考:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索「介護サービス情報公表制度とは」

IT導入補助金の申請ができる

介護事業者の中には、介護サービスの質の向上や人手不足の解消を目的として、DXを積極的に推進している事業者が存在します。

そのような事業者に知ってほしいのが、GビズIDを用いて申請手続きができるIT導入補助金です。

IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者などの労働生産性を上げるのを目的として、業務効率化やDXに向けた ITツールの導入を支援する補助金です。

対象となるITツールは事前に事務局の審査を受け、ホームページの「ITツール検索」で検索できるものに限定されますが、202410月現在、「介護」で絞って検索すると631件表示されます。

補助金は基本的に予算がなくなれば募集は終了し、来年度必ず同じ内容で募集されるとも限らないので、自分の事業所に合う補助金があると知ったら早めに申請するのが大切です。

DXを積極的に推進するためにも、補助金が申請しやすくなるGビズIDを介護事業者が取得しておくのは、メリットが大きいと言えます。

参考:IT導入補助金2024

介護事業者を対象にコンサルティングサービスを提供しています

株式会社プレゼンス・メディカルでは介護事業者を対象にコンサルティングサービスを提供しています。

具体的にはAIを使って経営状況の改善を目指す取り組みを積極的に行っているのです。

これから介護事業者に経営情報の報告が義務付けられるとなると、少しでも経営状況を良くしたいと考える運営者は少なくないのではないでしょうか。

GビズIDを取得し、20257月末の締め切りまでに報告を自信を持って行うためにも、株式会社プレゼンス・メディカルのコンサルティングサービスを受けてみてはいかがでしょうか。

既存商品・サービスにAIを活用することで、新たな付加価値を創造し、販路拡大を狙う企業が増えています。 (presence-m.com)

まとめ

GビズIDとは、オンライン行政サービスにログインできる事業者向けのID・パスワードのことで、1つ取得すると、20245月現在188のサービスにログインすることができます。GビズIDは、事業者向けに行政サービスを簡便に利用できる認証IDです。ID管理の負担を軽減し、多要素認証によりセキュリティが強化されています。「プライム」「エントリー」「メンバー」の3種類があり、法人代表者や個人事業主、従業員などの利用目的に応じて選択可能です。介護事業者には経営情報報告やサービス情報の公表制度に必須で、報告負担を軽減します。申請方法は郵送とオンラインがあり、デジタル庁は今後も対応する行政手続きを増やす方針です。

 


本記事は発表当時のデータに基づき、一般的な意見を提供しております。経営上の具体的な決断は、各々の状況に合わせて深く思案することが求められます。したがって、専門家と話し合いながら適切な決定を下すことを強く推奨します。この記事を基に行った判断により、直接的または間接的な損害が発生した場合でも、我々はその責任を負いかねます。

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2025年に向け必要とされている介護職員の医療的ケア。
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