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介護施設・保育園・福祉施設・在宅で
最も取得したい研修が喀痰吸引等研修

施設に喀痰吸引ができる人がいないとどうなる?喀痰吸引等研修の重要さを解説します。
著者/監修プロフィール

株式会社プレゼンス・メディカル 創業会長兼CEO今西和晃
/ Tomoaki Imanisih

医療、健康、教育、環境など、多岐にわたる分野での社会貢献を目指し、プレゼンス・メディカルを設立。日本の医療・介護分野において「技術の革新」をキーワードに、数々の新しいケアプロトコルを生み出し、業界に貢献している起業家である。M&Aやベンチャーキャピタルの分野で多数の事業を手掛け、その経験と知識を活かして、日本の介護業界にイノベーションをもたらすプレゼンス・メディカルを設立しました。
同社のCEOとしても活躍し、研修や喀痰吸引に関するコラムを通じて、事実に基づいた医療的ケアの意義や役割を啓蒙している。その知見は、今後の介護業界の発展に大きく貢献することが期待される。
2014年から500施設以上の施設経営者と直接対面を行い、現場における課題解決に向けた対談多数。公益社団法人 全国老人福祉施設協議会でのセミナーを全国28都道府県で実施。

2022.10.12

施設に喀痰吸引ができる人がいないとどうなる?喀痰吸引等研修の重要さを解説します。

介護施設の利用者さんはほとんどが高齢者です。特に高齢化の進む我が国の介護施設に入所している利用者さんの平均年齢は上がり続けています。

高齢化が進んでいくと、日常生活の中でより多くの介助が必要な利用者さんを受け入れていく必要が出てきます。
喀痰を自分で出すことのできない人の割合も増えていくと予想され、喀痰吸引等研修の重要性はますます高まっていくと思われます。

喀痰吸引のできる職員がいない施設では今後の医療・介護の情勢に適応しにくくなると考えられます。
今回は介護施設で喀痰吸引のできる職員がいないとどのような不都合が生じるのかについて解説をしていきたいと思います。

喀痰吸引等研修とは

喀痰吸引等研修とは

喀痰吸引等研修は介護職員が受ける研修です。この研修を受けることで喀痰を自分で出すことができない利用者さんの喀痰を吸引することができるようになります。

またこの研修を受けると胃ろうや腸ろうを使っての経管栄養を行うこともできるようになります。
喀痰吸引は本来、医療行為であり、看護師や医師などの医療系の資格を持つ人にしか行うことができない行為です。研修を受けずに喀痰吸引を行うと違法行為になってしまいます。

喀痰吸引が必要な人とは

喀痰吸引が必要な人としてまず、加齢により痰を出す力が弱くなった人が挙げられるでしょう。加齢以外に喀痰が出せなくなる原因として、パーキンソン病などの神経疾患、脳梗塞、脳出血などの脳血管障害、筋ジストロフィーなどの神経筋疾患などがあります。
また喘息や肺気腫、肺炎など肺からの痰の分泌が増加する疾患がある人でも吸引が必要になります。

喀痰吸引を施設で実施するためには

喀痰吸引を行うことが多い職種としては看護師がまず思い浮かぶでしょう。夜勤などの体制が整っていて看護師が常にいるような施設であれば喀痰吸引は問題なく行うことができます。

しかし、人員不足やコストの問題で24時間看護師を置いておくことは難しいのが実情です。多くの施設では夜間に看護師が不在となります。利用者さんが病院に入院して、いざ退院して施設に戻ろうというところで喀痰吸引が必要という話になると、「夜間は看護師がいないので吸引の対応が・・・」という話になることも非常におおいのです。

看護師を24時間おくのが難しいときには介護職員に喀痰吸引等研修を受けてもらい、介護職員で喀痰吸引できるようにすることが現実的です。

喀痰吸引ができないと

喀痰吸引ができないと

喀痰トラブルは高齢者ではよくあるトラブルです。よくあるトラブルではあるのですが、呼吸に関連する問題なので、対応できないと時として利用者さんの命に関わる問題につながる可能性があります。

もともと元気な利用者さんでも肺炎など喀痰が増加する疾患にかかると喀痰吸引を行う必要がでます。喀痰吸引ができないとそのような状況になった利用者全員病院の救急外来に連れて行かないといけなくなります。夜間の人手不足の時にそのような事態が複数起こるとマンパワーが大きく不足してしまい施設経営に支障をきたす可能性があります。

また嚥下力が落ちた利用者が窒息など起こした際に対応ができず大きな事故になる可能性もあります。施設経営をしていく中で喀痰吸引ができる職員は非常に重要な存在であると言えるでしょう。

また喀痰吸引ができないということは自力で喀痰が出せない利用者さんを受け入れることができないことを意味します。さらに時施設の利用者さんが何らかの原因で喀痰吸引が必要な状況になった時に他の施設に移動してもらわなければならないということも意味します。急ぎで移動先を探す必要がありマンパワーを割く必要が出てしまいます。

喀痰吸引が要件の一つとなっている加算もたくさんあり、喀痰吸引等研修を受けた職員がいればとれる加算も増えます。

ここまで解説していたように喀痰吸引に対応できる職員がいないと以下のような問題が生じることが予想されます。急なトラブルに対する対応が難しくなり余分な人手がかかる、急なトラブル対応ができないことで利用者さんが危険に晒されれる可能性がある、受け入れる利用者さんの幅が大きく狭まる、時施設の利用者さんが施設利用を継続できなくなる可能性がでてくる。

このような問題を回避するために喀痰吸引等研修を積極的に利用することをお勧めします。

まとめ

介護施設や医療施設で喀痰に関連する問題は日々起きています。

そんな問題に対応できないと、経営上の問題、利用者さんの健康上のリスクの問題、マンパワーの問題など様々な問題が出てきてしまいます。もともと喀痰吸引等研修も介護職員しかいない状況で喀痰の問題に対応できないことを問題視されて行われるようになった研修です。

常に看護師を勤務させるのが難しい施設ではしっかり利用して喀痰トラブルに対応できるように体制を組むことが重要です。

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2025年に向け必要とされている
介護職員の医療的ケア。

2025年に向け必要とされている介護職員の医療的ケア。
介護施設・保育園・福祉施設・在宅で医療的ニーズのある利用者が今後さらに増えています。
利用者が安心した生活を過ごせるように、 喀痰吸引等の資格取得が必要です。
研修予算計画を始め、現場に寄り添った年回計画を策定し、安定的な資格取得の計画をご提案します。