2024年の介護報酬改定でますます喀痰吸引の重要性がアップする?次回の介護報酬改定で創設される新サービスについて解説します。
3年ごとに行われている介護報酬の改定、次回の改定は2024年となっています。
つまり、次回の介護報酬の改定が来年に迫っているのです。 介護職員や介護施設を運営する事業者にとって毎回の介護保険制度の改正に素早く対応することは極めて重要な課題となっています。
そんな2024年の介護報酬の改定で、新たなサービスが創設される可能性が高いことはご存じでしょうか。この新サービスの創設により介護職員や施設を取り巻く環境が大きく変わる可能性があるのです。
今回は2024年の介護報酬改定によって創設される新サービスとそれによって起こる変化について解説をしていきます。
2024年の介護法種改定で創設される新サービスとは
2024年で創設される新サービスはまだ正式な名称が決まっておらず「訪問と通所を組み合わせた新しい複合型サービス」というように呼ばれています。(本記事では「新サービス」とよびます)
現在通所サービスのみを行なっている事業所を訪問サービスも行えるようにして通所介護も訪問介護も両方できるあらたなサービスを提供できるようにするというのが基本的な考え方です。
新サービスが創設される背景は?
新サービスが創設される背景には2040年問題があります。
2040年問題は少子化による人口減少と高齢化によって日本が様々な問題に直面することを指します。介護の業界においては増え続ける高齢者人口をささえる介護職員の人手不足が問題となります。 この人手不足に対応するために今回の新サービスが創設されました。
現在通所介護を行なっている事業所が訪問サービスを行えるようにすることで、通所サービスを受けている利用者さんが何らかの理由で通所ができなくなった場合に、シームレスに訪問サービスに切り替えることができます。
従来通所サービスが利用できなくなった場合は、訪問サービスを行なっている事業所を探し、その事業所と打ち合わせをおこない、人員を揃えて訪問サービスの利用を開始するという流れになります。
つまり通所サービスから訪問サービスへの移行には時間もマンパワーも必要なのです。 一つの事業所で通所と訪問の両方のサービスができればこの移行がスムーズに実施でき人手不足の解消につながるのです。
新サービスの創設で喀痰吸引がますます重要になる理由とは
新サービスでは通所→訪問介護への移行をスムーズに行うため創設されるので、次回の介護報酬改定では訪問介護を担う人員をより強化するような変更が行われることが予想されます。
訪問介護を担う人員の資格の要件の緩和や、訪問介護に関連する加算の強化などが考えられます。 そのような改定の一環として訪問サービスにおける喀痰吸引で加算が取れるようになる可能性が高まっているのです。
喀痰吸引を介護職員が実施するためには
喀痰吸引は自分で喀痰を出すことができない利用者に対して、喀痰を吸引することで、喀痰による窒息や誤嚥を防ぐ手技です。
この喀痰吸引は本来は医師や看護師といった医療系の資格を必要とする医療行為です。 単に介護職の資格を持っているだけでは実施することはできません。 喀痰吸引を介護職員が行うためには喀痰吸引等研修を受ける必要があります。
この喀痰吸引等研修をうけると、喀痰吸引に加えて、胃ろうや腸ろう、経鼻移管を用いた経管栄養の管理ができるようになります。 喀痰吸引ができる職員が不足することで、病院から介護施設、介護施設から在宅サービスへの意向が妨げられることが多いのですが、喀痰吸引ができる職員が増加することでこれらの問題を解決することができます。
つまり喀痰吸引ができる職員のニーズは今後さらに高まってくることが予想されており、2024年に創設される新サービスで訪問サービスの重要性が高まることからもさらにその傾向が強まると予想されます。
喀痰吸引等研修を受けることで、介護職員は自らの待遇の改善を見込めたり活躍の場が広がるというメリットがあります。施設側としても喀痰吸引をできる職員が増えることは大きなメリットとなります。
まとめ
今回は2024年の介護報酬改定で創設される新サービスについて解説しました。
この新サービスによって訪問サービスをになう介護職員のニーズがますます高まることが予想されます。それにより在宅での喀痰吸引にた胃しても加算が取れるようになり、喀痰吸引を行える職員のニーズがますます高まることが予想されます。
喀痰吸引等研修をうけることで待遇の改善や活躍の場の拡大が見込めます。