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認知症介護実践者研修とは?受講条件から受けられる加算まで解説
著者/監修プロフィール

株式会社プレゼンス・メディカル 創業会長兼CEO今西和晃
/ Tomoaki Imanisih

2014年、介護・福祉施設の経営課題解決を目的にコンサルティング会社を創業し、認定特定行為業務従事者育成事業をスタート。全国12,500施設、4,000法人超への支援実績を持ち、500名以上の経営者との対話を通じて現場ニーズに応えてきました。2023年AI事業開始、2025年にホールディングス体制へ移行。介護施設経営の安定化を実現するプロフェッショナル人材を育成中。2040年に介護福祉業界で最も影響力を持つ組織となるという目標に向けて、業界全体の発展と未来を切り拓くべく挑戦を続けています。

2026.05.01

認知症介護実践者研修とは?受講条件から受けられる加算まで解説

 

要約:
認知症介護実践者研修は、厚生労働省が定める研修で、認知症ケアの理念・知識・技術を習得し、介護サービスの質向上を目的としています。2026年の制度改正により、認知症の正しい理解と尊厳の保持、共生社会の実現がより重視されました。対象は実務経験2年以上など一定の経験を持つ介護職員で、講義・演習に加え4週間の実習を含む実践的なカリキュラムが特徴です。受講は施設を通じて申し込み、修了者には証書が交付されます。また、修了者の配置は認知症加算の算定要件となるため、事業所運営においても重要な研修です。

自分の運営する施設で対応の難しい認知症の利用者が増えてきたため、何か対策が取れないか頭を悩ませている人はいませんか?

この記事ではそんな人に知ってほしい認知症介護実践者研修について詳しく解説します。

認知症介護実践者研修とは

厚生労働省「主な認知症施策」より介護従事者等の認知症対応力向上の促進に関する図解

画像出典:厚生労働省「主な認知症施策」

認知症介護実践者研修とは、厚生労働省が定める認知症介護研修の1つで、認知症の利用者に対する介護の理念、知識、技術を習得することで、介護サービスの充実を図ることを目指して作られた資格です。

2026年41日より制度が改正され、職員が認知症介護の技術を身に着けることだけではなく、認知症を正しく理解することで利用者本人や家族の尊厳を保持し、共生社会の実現に向けた認知症ケアの質の向上がより明確に打ち出されました。

今後認知症の利用者を積極的に受け入れるなら、職員に認知症介護実践者研修を受けてもらい、正しい知識と技術を身に着けた上でケアを行ってもらうのが望ましいでしょう。

認知症介護実践者研修内容

2026年331日に厚生労働省保健局より発信された「介護保険最新情報Vol.1487」内において、認知症介護実践者研修は講義・演習形式及び実習形式で行うとされました。

またオンラインによる研修を実施する場合は、同時双方向の意思疎通等できる方法により、集合研修と同程度の効果が期待できる科目・内容の範囲で行うこととされました。

上記を踏まえて、認知症介護実践者研修の対象者、カリキュラム、受講するのにかかる費用についてご紹介します。

認知症介護実践者研修対象者

認知症介護実践者研修の対象者については、厚生労働省が公表した「認知症介護実践者等養成事業実施要項」と厚生労働省保健局より発信された「介護保険最新情報Vol.1487」において、以下のように定められています。

 

対象者

認知症介護実践者等養成事業実施要項

介護保険施設・事業者などに従事する介護職員などで、実施主体の長が適当と認めた人

介護保険最新情報Vol.1487

原則として認知症介護基礎研修を修了した人、あるいはそれと同等以上の能力を持つ人で、身体介護に関する基本的な知識・技術を修得しており、おおむね実務経験2年程度の人

認知症介護実践者等養成事業実施要項では対象者の大まかな枠組みを定め、介護保険最新情報Vol.1487ではそれをより具体化しているのがわかります。

認知症介護基礎研修とは、認知症介護に携わる人が認知症の人や家族の視点を重視しながら、本人主体の介護を行う上で基礎的な知識・技術と実践時の考え方を身につけ、チームアプローチに参画する一員として基礎的なサービス提供ができるようになるのを目的として行われる研修です。

これらのことから認知症介護実践者研修は新人職員向けの研修ではなく、介護の現場で身体介護をある程度身に着け、実践できるようになった人を対象としていると言えるでしょう。

認知症介護実践者研修カリキュラム

厚生労働省保健局より発信された「介護保険最新情報Vol.1487」内において、認知症介護実践者研修の標準カリキュラムが定められています。

研修時間は以下の通りです。

項目

時間

講義・演習

  • 23時間(1,380)

実習

  • 課題設定300
  • 職場実習4週間
  • 実習のまとめ180

 

認知症介護実践者研修では、職場実習に多くの時間が割かれているのが特徴的だと言えるでしょう。

またカリキュラムは「認知症ケアの基本」「認知症の人への具体的支援のためのアセスメントとケアの実践」

「実習」の3つに分かれているため、それぞれの概要をご紹介します。

認知症ケアの基本

認知症ケアの基本では、以下のカリキュラムで研修が行われます。

科目

内容

時間数

区分

原則オンラインで行う研修

(1) 認知症介護実践者研修の理解

  • 認知症介護実践者の役割
  • 認知症介護実践者研修の概要
  • 課題の明確化

60分

講義・演習

(2) 認知症ケアの理念

  • 認知症の人の理解
  • 認知症の理解
  • 認知症ケアの理念

150分

講義・演習

(3) 生活支援の方法

  • 生活支援の方向性
  • 認知症によって起きやすい生活の障害と持つ能力
  • 日常生活(食事・入浴・排泄・生活管理など)への支援
  • 社会生活(活動・交流・就労等)への支援

210分

講義・演習

(4) 権利擁護の視点に基づく支援

  • 権利擁護の基本的知識
  • 権利侵害行為としての高齢者虐待と身体拘束・権利擁護のための具体的な取組み

120分

講義・演習

(5) 家族介護者の理解と支援方法

  • 家族介護者の理解
  • 家族介護者の心理
  • 家族介護者の支援方法

90分

講義・演習

(6) 行動・心理症状(BPSD)の理解と支援

  • 生活の質の理解
  • 行動・心理症状
  • BPSD)の基本的理解
  • 行動・心理症状
  • BPSD)を緩和するケア方法の理解
  •   主な症状を緩和するケアの検討(事例演習)

180分

講義・演習

 

認知症ケアの基本では、研修の概要の理解から始まり利用者の権利擁護の視点、介護者や環境によって引き起こされる二次的な症状の行動・心理症状まで幅広く学ぶのが特徴的です。

受講者は認知症ケアの基本を学ぶことで、認知症の症状やケア方法だけではなく、患者の持つ世界観、虐待や拘束をしてはいけない理由などを深く知ることができるでしょう。

認知症の人への具体的支援のためのアセスメントとケアの実践

認知症の人への具体的支援のためのアセスメントとケアの実践では、次のカリキュラムで研修が行われます。

科目

内容

時間数

区分

原則オンラインで行う研修

(1) 学習成果の実践展開と共有

  • 自施設・事業所における実践の準備
  • 自施設・事業における実践
  • 自施設・事業所における実践の報告

90分

講義・演習

※自施設・事業所における実践の準備はオンラインで実施

(2) 共生社会を推進する地域資源の理解と展開

  • 共生社会の実現を推進する地域資源と実践者の役割
  • 共生社会の実現を推進する地域資源の活用

150分

講義・演習

×

(3) アセスメントとケアの実践の基本

  • 認知症の人のアセスメントの基礎的知識
  • 観察の方法とポイント
  • アセスメントの実際(事例演習)
  • 実践計画作成の基礎的知識
  • 実践計画作成の展開(事例演習)
  • 実践計画の評価

330分

講義・演習

×

 

認知症の人への具体的支援のためのアセスメントとケアの実践では、受講生が認知症ケアの基本で学んだことを踏まえて、自分が勤務する介護施設や介護事業所においてケアをどのように実践するかを考えることができます。

また共生社会を目指すためには、受講生が積極的に地域資源を活用することが結果的に地域で認知症患者への理解を深め、生活しやすい環境を整えることにつながるという視点も学べます。

インプットした知識をすぐにアウトプットすることで、より介護の現場で望ましい認知症ケアを実践しやすくなるでしょう。

実習

実習では、以下のカリキュラムで研修が行われます。

科目

内容

時間数

区分

原則オンラインで行う研修

(1) 職場実習の課題設定

  • 職場実習のねらい
  • 対象者選定
  • 課題設定
  • 4週間の行動計画の作成

300分

講義・演習

×

(2) 職場実習(アセスメントとケアの実践)

  • 実習の準備
  • 実習の開始
  • 報告準備

4週間

実習

×

(3) 職場実習評価

  • 職場実習報告
  • ケア実践計画の評価
  • 職場への報告と展開

180分

講義・演習

×

実習では、受講生が事前に課題を設定し行動計画を作成してから4週間の実習に臨むことで、学んだ知識を生かし職場における認知症ケアの改善を実践することができます。

受講生が周囲の職員も巻き込み、職場で実際に学んだケアを取り入れてみることで、施設や事業所全体の介護サービスの質の底上げにもつながるでしょう。

詳細や各科目の目的をもっと深く知りたい人は、厚生労働省保健局が発信した「介護保険最新情報Vol.1487」を確認することをおすすめします。

認知症介護実践者研修にかかる費用

厚生労働省が公表した「認知症介護実践者等養成事業実施要項」には、研修参加者は研修の実施に必要な費用のうち、教材などにかかる実費相当分を負担するという記載があります。

そのため事業所としては、実費の部分を事業所と職員のどちらが負担するのかをあらかじめ考慮しておくのが望ましいでしょう。

参考:厚生労働省保健局「介護保険最新情報Vol.1487」

参考:厚生労働省「認知症介護実践者等養成事業実施要綱」

認知症介護実践者研修受講の流れ

認知症介護実践者研修の受講の流れを、申し込み方法と修了証書の2つにわけてご紹介します。

申し込み方法

厚生労働省が公表した「認知症介護実践者等養成事業実施要項」には、「受講を希望する者は、市町村の長又は所属の介護保険施設・事業者等の長を通じて、実施主体の長に申し出るものとする」との記載があります。

そのため、認知症介護実践者研修の受講を希望する人は施設長や所長を通じて受講申し込みをしなければなりません。

2026年度の募集は終了していますが、東京都の例を参考に、申し込みの流れをご紹介します。

事前確認

東京都福祉局「令和8年度 東京都認知症介護研修のお知らせ」よりスケジュール表

画像出典:東京都福祉局「令和8年度 東京都認知症介護研修のお知らせ」

最初に受講要件、受講義務、スケジュール、定員、費用について確認します。

例として東京都における認知症介護実践者研修の受講要件は次の通りです。

  • 東京都内の介護保険施設・事業所(居宅介護支援事業所を除く)に従事している介護職員など
  • 原則として、認知症のある人の介護に関する経験が研修開始日時点で2年以上

要件を満たしていない人は研修に参加できないため十分な注意が必要です。

また東京都の場合、以下の介護サービスにおいて認知症介護実践者研修の受講が義務付けられています。

 

計画作成担当者

管理者

認知症対応型通所介護事業所

認知症介護実践者研修

+認知症対応型サービス事業管理者研修

認知症対応型共同生活介護事業所

認知症介護実践者研修

小規模多機能型居宅介護事業所(サテライト型含む)

認知症介護実践者研修+小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修

看護小規模多機能型居宅介護事業所(サテライト型含む)

ただし過去の研修修了状況によっては現研修の修了扱いとなる場合があるため、詳細は市区町村に問い合わせが必要です。

そしてスケジュールは上記画像の通りで、定員は60名、受講料は無料となっています。

受講要件、受講義務、スケジュール、定員、費用は地域に応じて異なるため、必ず最新情報をホームページで確認しましょう。

受講申し込み

次は指定された申し込み方法で受講申し込みを行いましょう。

東京都の場合は指定の申込書がホームページに掲載されているため、ダウンロードして指定の申し込み期限までに、市区町村の「認知症介護研修」担当部署宛で郵送にて送付することとなっています。

申し込みをすると申込結果通知が郵送で届くため、誤って破棄しないよう注意しましょう。

また申込書の内容から修了証書の作成を行うため、記入ミスがないか送付前に確認することをおすすめします。

参考:東京都福祉局「【募集終了】令和8年度東京都認知症介護研修のお知らせ(実践者第1~4回、管理者第1回、小規模第1回)【最短1月14日〆切】」

修了証書

認知症介護実践者研修 修了証書の様式(全体・記載例)

認知症介護実践者研修 修了証書の様式(指定法人版・氏名記入欄)

 

認知症介護実践者研修 修了証書の様式(指定法人版・指定法人名記載欄)

 

画像出典:厚生労働省保健局「介護保険最新情報Vol.1487」

認知症介護実践者研修を修了すると、受講生には上記画像の様式で修了証書が交付されます。

例として東京都の場合は、全日程に出席し全科目を履修した人のみが修了者となるため、受講生には修了者となる条件をあらかじめ伝え、注意を促しておくのが望ましいでしょう。

参考:厚生労働省「認知症介護実践者等養成事業実施要綱」

参考:厚生労働省保健局「介護保険最新情報Vol.1487」

認知症介護実践者研修が算定要件となる加算

厚生労働省 老健局「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」より通所介護・地域密着型通所介護における認知症加算の見直しの資料

 

画像出典:厚生労働省 老健局「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」

認知症介護実践者研修が算定要件となる加算の代表例は、認知症加算です。

例として通所介護・地域密着型通所介護における認知症加算の算定要件には、上記画像のように「認知症介護の指導に係る専門的な研修、認知症介護に係る専門的な研修又は認知症介護に係る実践的な研修等を修了した者を1名以上配置していること」と記載されています。

このことから、認知症加算を取得するためには、認知症介護実践者研修を修了した人を指定通所介護・指定地域密着型通所介護を行う時間帯を通じて、1名以上配置しなければならないことがわかります。

介護事業所を健全に運営する上でも、受講要件を満たす職員には認知症介護実践者研修を修了してもらい、積極的に加算を取得するようにしましょう。

参考:厚生労働省 老健局「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」

一歩先の認知症ケアを目指したい方は株式会社プレゼンス・メディカルにご相談ください

株式会社プレゼンス・メディカルロゴ

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株式会社プレゼンス・メディカルでは、ご利用者向け認知症予防・自立支援・健康管理を実現するAIサービスとして、認知症予防プログラム・自立生活アシストプログラム・食事と健康管理システムを提供しています。

それぞれのサービス概要は次の通りです。

サービスの種類

概要

認知症予防プログラム

  • 日常会話の言語解析で認知症の兆候をAIが早期発見
  • 血圧センサーで常時健康データを測定し、変化から認知症リスクを検出
  • 会話アシスタントが日々の会話を記録し、認知症の進行状況をグラフ化
  • VRゴーグルを使い、楽しみながら脳の活性化トレーニングが可能
  • 歩数や食事データをAIが記録し、運動と栄養バランスの改善を実現

自立生活アシストプログラム

  • GPS連動アプリで外出時の移動を支援し、安全な外出を促進
  • 施設内ナビゲーションシステムで自立移動をアシスト
  • センサーで外出中の異常を検知し、迅速な対応で安全確保
  • 心拍データで寝たきりの兆候を発見し、自立生活の維持に貢献
  • 個人プロファイルを元に、AIが好みのコンテンツを自動推薦

食事と健康管理システム

  • 食事画像から栄養バランスとカロリーをAIが判断し記録
  • 画像診断で嚥下障害の可能性をディープラーニングが検出
  • リハビリMENUと効果をウェアラブル端末が計測し可視化

まずは認知症の予防から取り組むのはもちろんのこと、認知症になっても住み慣れた地域で可能な限り自立した生活を送れるようサポートできるサービスを提供いたします。

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お問い合わせ | 喀痰吸引等研修の講習・資格・介護・福祉の研修実績|株式会社プレゼンス・メディカル

まとめ

認知症介護実践者研修とは、厚生労働省が定める認知症介護研修の1つで、認知症の利用者に対する介護の理念、知識、技術を習得することで、介護サービスの充実を図ることを目指して作られた資格です。

この記事も参考にして、自分の運営する介護事業所や介護施設における認知症ケアの質をさらに高めていってください。

※本記事は発表当時のデータに基づき、一般的な意見を提供しております。経営上の具体的な決断は、各々の状況に合わせて深く思案することが求められます。したがって、専門家と話し合いながら適切な決定を下すことを強く推奨します。この記事を基に行った判断により、直接的または間接的な損害が発生した場合でも、我々はその責任を負いかねます。

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後期高齢者対策と医療的ケア対応!

2025年から本格化する後期高齢者対策と医療的ケア対応を視野に入れ、
介護事業の安定経営を実現するためには「認定特定行為業務従事者」の育成・配置が不可欠です。
利用者が安心して暮らせる環境を整えるには、喀痰吸引をはじめとする医療的ケア資格の取得が必須です。
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