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中小企業省力化投資補助金とは?介護業界で申請するメリットを解説
著者/監修プロフィール

株式会社プレゼンス・メディカル 創業会長兼CEO今西和晃
/ Tomoaki Imanisih

2014年、介護・福祉施設の経営課題解決を目的にコンサルティング会社を創業し、認定特定行為業務従事者育成事業をスタート。全国12,500施設、4,000法人超への支援実績を持ち、500名以上の経営者との対話を通じて現場ニーズに応えてきました。2023年AI事業開始、2025年にホールディングス体制へ移行。介護施設経営の安定化を実現するプロフェッショナル人材を育成中。2040年に介護福祉業界で最も影響力を持つ組織となるという目標に向けて、業界全体の発展と未来を切り拓くべく挑戦を続けています。

2026.05.15

中小企業省力化投資補助金とは?介護業界で申請するメリットを解説

 

要約:

中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業の生産性向上や賃上げを支援する制度で、介護業界ではカタログ注文型を活用できます。対象製品には清掃ロボットや配膳ロボットなどがあり、現場の負担軽減に役立ちます。申請はGビズIDプライムの取得後、製品選定や販売事業者との共同申請を経て行われ、採択後は実績報告や効果報告が求められます。補助金を活用することで、設備投資と職場環境改善を同時に進めることが可能です。

自分の運営する介護事業所で設備投資をし、現場の介護職員の負荷軽減につなげたいけれど予算がなくて実行に移せず悩んでいる人はいませんか?

この記事では、新たに介護業界でも活用しやすくなった中小企業省力化投資補助金について詳しく解説します。

中小企業省力化投資補助金とは

中小企業省力化投資補助金の公式ホームページのファーストビュー

画像出典:中小企業省力化投資補助金公式ホームページ

中小企業省力化投資補助金とは、中小企業などの売上拡大や生産性向上を後押しするために、人手不足に悩む中小企業などに対して、省力化投資や賃上げを支援するのを目的とした補助金です。

中小企業省力化投資補助金には以下の2種類の類型があります。

類型

カタログ注文型

一般型

概要

  • 付加価値額向上や生産性向上に効果的な汎用製品を、カタログから選択して導入することで受けられる
  • 個別の現場や事業内容等に合わせた

設備導入・システム構築などの多様な省力化投資をすることで支援を受けられる

対象者が行う投資内容

  • 簡易的で即効性がある省力化投資
  •  オーダーメイド性のある多様な省力化投資

補助対象

  • カタログに掲載された省力化効果のある汎用製品
  • 個別現場の設備や事業内容に合わせた設備導入・システム構築

補助対象者

  • 人手不足の状態にある中小企業など
  • 介護業界においては、介護業を営む「中小企業者(組合関連以外)」、「中小企業者(組合関連)」、「特定非営利活動法人(NPO法人)」、「社会福祉法人」、「医療法人」

※「中小企業者(組合関連以外)」には株式会社を含む

  • 中小企業者、小規模企業者・小規模事業者、特定事業者の一部、特定非営利活動法人、社会福祉法人

補助上限額

  • 従業員数5人以下 500万円(750万円)
  • 従業員数6~20人以下 750万円(1,000万円)
  • 従業員数21人以上 1,000万円(1,500万円)

()内は大幅な賃上げを行った場合の金額

  • 最大1億円

補助率

  • 1/2以下
  • 1/2以下

スケジュール

  • 随時受付

カタログ注文型と一般型のうち、介護業界が対象となるのはカタログ注文型です。

今後現場の介護職員の負荷軽減のために投資したいと考えている人は、申請を検討するのがおすすめです。

参考:中小企業省力化投資補助金公式ホームページ

中小企業省力化投資補助金を介護業界で申請するメリット

中小企業省力化投資補助金を介護業界で申請するメリットは次の通りです。

  • 賃上げ目標を達成すれば補助額が増える
  • GビズIDプライムのアカウントで申請できる
  • 補助対象となる機器が明確でわかりやすい
  • 補助金の詳細や活用法がわかる説明会が全国で開催されるため内容を理解してから申請できる
  • 中小企業省力化投資補助事業コールセンターと各都道府県のインフォメーション窓口があり不明点の問い合わせがしやすい

補助金は申請手続きが難しく、手間や時間がかかるという印象が強いかもしれませんが、中小企業省力化投資補助金では申請のサポート体制が全国体制で整えられているのが特徴的だと言えるでしょう。

また202619日に厚生労働省老健局高齢者支援課より発信された「介護保険最新情報Vol.1458」によると、介護業界において補助対象となる製品カテゴリは以下の通りです。

人手が足りず食事の準備や清掃がなかなかスムーズに進まない場合、中小企業省力化投資補助金を使用した設備投資を検討するのもおすすめです。

参考:独立行政法人中小企業基盤整備機構 「中小企業省力化投資補助事業 カタログ注文型)公募要領」 

中小企業省力化投資補助金の申請から交付までの流れ

中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「中小企業等向け 申請の流れ」より応募・交付申請フローの図解

画像出典:中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「中小企業等向け 申請の流れ」

中小企業省力化投資補助金のカタログ注文型における申請から交付までの流れを、申請の流れと交付決定後の流れの2つにわけてご紹介します。

申請の流れ

中小企業省力化投資補助金のカタログ注文型における申請の流れを、「GビズID取得」「カタログから製品選定」「販売事業者の選定」「販売事業者と共同申請」の4つのSTEPにわけてご紹介します。

Step1GビズID取得

デジタル庁「GビズIDで、効率化!」よりアカウント作成の流れの図解

画像出典:デジタル庁「GビズIDで、効率化!」

中小企業省力化投資補助金の申請は電子申請で行う必要があるため、GビズIDを取得しなければなりません。

GビズIDとはデジタル庁発行の事業者向けIDで、1つのID・パスワードで様々な行政サービスにログインできます。

アカウントは無料で作成可能です。

GビズIDには上記画像のようにGビズIDプライム、GビズIDメンバー、GビズIDエントリーという3種類のアカウントがありますが、中小企業省力化投資補助金の申請にはGビズIDプライムのアカウントを取得する必要があります。

GビズIDプライムの場合、事業区分・マイナンバーカードの保有状況などにより、オンライン申請と書類申請のどちらかを選択することになります。

GビズID公式ホームページにアクセスして、「GビズIDアカウントの作成をはじめる」のボタンをクリックすると、申請アカウントと申請方式の判別を行うことが可能です。

GビズIDプライムのアカウントを取得する場合、審査を行ってからの作成となり時間がかかる可能性があるため、早めに取得しておきましょう。 

Step2カタログから製品選定

介護業界において補助対象となる製品カテゴリは清掃ロボット配膳ロボット飲料ディスペンサー/とろみ給茶機再加熱キャビネット/カートの4つのカテゴリであるため、この中から製品を選定します。

例として、省力化製品番号:PD-00000069の清掃ロボットCL-02(ワイパー清掃タイプ)が気になった場合の製品詳細の確認手順は以下の通りです。

①中小企業省力化投資補助金の公式ホームページ内の「省力化製品検索」からプルダウンで清掃ロボットを選び検索する

中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」において清掃ロボットを選択した状態

 

画像出典:中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」

②清掃ロボットCL-02(ワイパー清掃タイプ)の「製品詳細」をクリックする

中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」より②	清掃ロボットCL-02(ワイパー清掃タイプ)の表示画面

画像出典:中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」

③型番や事業者名などが表示されるため、対象業種に「介護業」が含まれているかを確認する

中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」より②	清掃ロボットCL-02(ワイパー清掃タイプ)の製品詳細ページ

 

画像出典:中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」

④製造事業者の製品ページから詳細を確認する

製造事業者CYBERDYNEの公式ホームページにおける②	清掃ロボットCL-02(ワイパー清掃タイプ)のページ

 

画像出典:CYBERDYNE株式会社公式ホームページ「除菌・清掃ロボットCL02」

製品カテゴリ内には複数の製品が登録されているため、製造事業者の製品ページを比較検討の上、自社に合った製品を選びましょう。

Step3】販売事業者の選定

対象製品ごとに記載されている「販売事業者一覧」より販売事業者を選定し、掲載されているサポート窓口電話番号かサポート窓口メールアドレス宛に連絡をします。

省力化製品番号:PD-00000069の清掃ロボットCL-02(ワイパー清掃タイプ)が気になった場合の、ホームページからの販売事業者の選定手順は次の通りです。

省力化製品詳細のページから、「販売事業者検索」をクリックする

中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」内の省力化製品詳細のページ

画像出典:中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」 

②サポート部署、窓口メール、電話番号が表示されるためメールか電話で連絡をする

中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」から販売事業者の連絡先ページ

画像出典:中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「省力化製品検索」

先方には中小企業省力化投資補助金の件で連絡した旨伝えるとわかりやすいでしょう。

Step4販売事業者と共同申請

中小企業省力化投資補助金の申請においては、製品の販売事業者と共同で事業計画の策定が必要になり、介護事業所と販売事業者は共同事業実施者として公募期間内に販売事業者と共に申請受付システムで申請を行います。

共同申請をする場合、別途事務局の示す共同事業実施規約と宣誓書に同意した上で事務局にその旨を申告する必要があります。

詳細は「応募・交付申請の手引き」に記載があるため、手続方法や指定様式を確認の上進めましょう。

また申請時に提出する書類一覧がホームページに記載されているため、書類の抜けや不備がないようチェックすることが大切です。

交付決定後の流れ

次は独立行政法人中小企業基盤整備機構「応募・交付申請の手引き」から交付申請後の流れの図解

 

画像出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「応募・交付申請の手引き」

交付申請が提出された後、事務局と外部審査委員会による審査が行われ採否が決定します。

採択された場合は交付決定通知書、不採択だった場合は不採択通知書を申請マイページもしくは販売事業者ポータルからダウンロード可能です。

もし不採択となってしまった場合でも再度申請することは可能ですが、一度交付が決定した申請については原則取り下げることはできないため注意しましょう。

上記の内容を踏まえて、交付決定後の流れを「補助事業実施」「実績報告」「補助金交付」「事業実施効果報告」の4Stepにわけてご紹介します。

Step1補助事業実施

中小企業省力化投資補助金では交付決定から12か月が補助事業実施期間となるため、その間に補助事業を完了し実績報告を行う必要があります。

補助事業実施期間は交付決定通知書に記載する日から数えて12か月となるため、日付を間違えないように注意しましょう。

交付決定後は速やかに省力化製品の導入を行いますが、製品を購入した証拠となるものが実績報告時に必要となるため、忘れずに保管することが大切です。

Step2】実績報告

独立行政法人中小企業基盤整備機構「補助事業の実施及び実績報告の手引き」から提出書類一覧のページ

 

画像出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「補助事業の実施及び実績報告の手引き」

事務局に対し、補助事業者(介護事業所)と販売事業所双方が実績報告システムを通じて実績報告を提出します。

実績報告時には上記画像に示された書類の提出が必要ですが、事務局は提出された書類で補助事業が適正に実施されたこと、経費が正しく支出されたことを確認しなければならないため、複数の書類が必要となるのです。

また、提出書類についての注意点は以下の3点です。

  • 補助対象となるすべての経費について書類を提出すること
  • 書類の文字が鮮明に読み取れるかどうか確認すること
  • 複数枚の書類は1つのファイルにして添付すること

各書類で記載しなければならない事項は独立行政法人中小企業基盤整備機構の「補助事業の実施及び実績報告の手引き」に記載があるため、あらかじめ確認しておきましょう。

Step3補助金交付

事務局では実績報告の内容を踏まえて補助額の確定検査を行います。

確定検査で認められない事項がある場合、交付決定額の一部または全額が支払われない場合があるため注意しましょう。

支払いが受けられないのは以下のような場合です。

  • 補助事業実施期間内に事業が完了しなかった場合
  • 補助事業実施期間内に実績報告が提出されなかった場合
  • 実績報告に必要な書類が揃わない場合

書類をそろえたり、スケジュールを守ったりすることは補助金の交付を受ける上でとても重要だということを覚えておきましょう。

また実績報告の提出を受けてから効果報告期間が終了するまでの間に、省力化製品が事業所に導入されていることの実地検査を行います。

実地検査では事前に事務局から日時を連絡し、当日に省力化製品の設置場所を確認しますが、申請時の事業計画と異なる実態であることが確認された場合は、交付決定が取消しとなるのです。

交付決定が取り消しになるのは次のような場合です。

  • 事業計画で記載された事業場内で省力化製品が使われていない場合
  • 省力化製品の導入が確認できない場合
  • 事業計画に反し、本事業において対象外となる補助金と重複する事業に省力化製品を用いている場合

補助金額は確定検査の結果に基づいて決まるため、必ずしも交付決定を受けた補助額の全額が支払われるわけではないことに注意しましょう。

Step4事業実施効果報告

補助事業が完了した後、事務局が定める日付から3年間は効果報告期間となります。

具体的には、毎年度事務局が定める期間内に以下の事項を報告しなければなりません。

  • 省力化製品の稼働状況
  • 事業計画の達成状況

効果報告の結果を踏まえて次のいずれかに該当した場合、補助金の返還または収益納付が発生する場合があります。

  • 省力化を通じて人員整理・解雇を行っていた場合
  • 故意に達成する見込みのない事業計画を策定していた、意図的に省力化製品を未使用のまま放置していたなど、補助事業者の故意・過失が原因で労働生産性の向上のための目標が未達となった場合
  • 賃上げによる補助上限額の引き上げを適用後、賃金を引き下げていた場合
  • 本事業の成果により収益が得られたと認められる場合

上記はどれも中小企業省力化投資補助金の目的に反する行為だと言えるでしょう。

補助金の申請から交付、事業完了後もルールを守った製品運用を続けることが大切です。

参考:中小企業省力化投資補助金公式ホームページ「申請・手続きの流れ(カタログ注文型)」

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まとめ

中小企業省力化投資補助金とは、中小企業などの売上拡大や生産性向上を後押しするために、人手不足に悩む中小企業などに対して、省力化投資や賃上げを支援するのを目的とした補助金です。

カタログ注文型と一般型のうち、介護業界が対象となるのはカタログ注文型で、補助対象となる製品カテゴリは清掃ロボット、配膳ロボット、飲料ディスペンサー/とろみ給茶機、再加熱キャビネット/カートの4種類があるため、現場の課題感に合わせて製品導入を検討できます。

この記事も参考にして、ぜひ補助金を活用した職場環境の改善を進めてみてください。

※本記事は発表当時のデータに基づき、一般的な意見を提供しております。経営上の具体的な決断は、各々の状況に合わせて深く思案することが求められます。したがって、専門家と話し合いながら適切な決定を下すことを強く推奨します。この記事を基に行った判断により、直接的または間接的な損害が発生した場合でも、我々はその責任を負いかねます。

 

 

 

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