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介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業とは?
著者/監修プロフィール

株式会社プレゼンス・メディカル 創業会長兼CEO今西和晃
/ Tomoaki Imanisih

2014年、介護・福祉施設の経営課題解決を目的にコンサルティング会社を創業し、認定特定行為業務従事者育成事業をスタート。全国12,500施設、4,000法人超への支援実績を持ち、500名以上の経営者との対話を通じて現場ニーズに応えてきました。2023年AI事業開始、2025年にホールディングス体制へ移行。介護施設経営の安定化を実現するプロフェッショナル人材を育成中。2040年に介護福祉業界で最も影響力を持つ組織となるという目標に向けて、業界全体の発展と未来を切り拓くべく挑戦を続けています。

2026.06.15

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業とは?

 

要約:

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業とは、物価上昇や自然災害などの影響下でも、介護サービスを継続的に提供できるよう支援する補助金事業です。この記事では、介護事業所向け・介護施設向けそれぞれの補助内容や、制度が実施される背景、東京都を例にした申請方法まで詳しく解説しています。災害備蓄や暑さ対策、食料品購入など幅広い経費が対象となるため、介護事業の持続性向上に役立つ制度として活用を検討してみましょう。

近年物価が上昇し災害も多発しているため、万が一の時でも介護事業が継続できるようあらかじめ備えておきたい人はいませんか?

この記事ではそんな人に知ってほしい、介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業について詳しく解説します。

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業とは?

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業とは、物価上昇や災害の増加による影響がある中でも、継続的に介護サービスを提供できるよう支援するのを目的として行われる補助金事業です。

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業は介護事業所等に対するサービス継続支援事業、介護施設等に対するサービス継続支援事業、介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業(都道府県分)の3つにわかれているため、それぞれの内容をご紹介します。

参考:厚生労働省老健局長「老発1222第2号」

介護事業所等に対するサービス継続支援事業

介護事業所等に対するサービス継続支援事業の基準単価や助成額を示した表

画像出典:厚生労働省老健局長「老発1222第2号」

介護事業所等に対するサービス継続支援事業の実施主体は都道府県で、以下の2つの事業に対して上記画像の補助を受けることができます。

補助金の対象

対象となる介護サービスの例

対象となる経費

介護サービスを円滑に継続するための対応

  • 訪問系サービス事業所
  • 通所系サービス事業所
  • 燃料費、有料道路通行料などの移動に伴い必要となる経費
  • ネッククーラー(ヒーター)、熱中症対策ウオッチ、冷感(防寒)ポンチョ、スパイクタイヤ、スタッドレスタイヤなどの猛暑対策用品や雪害対策用品の購入経費
  • 入所施設
  • 通所系サービス事業所
  • 居住系サービス事業所
  • 短期入所系サービス事業所
  • 燃料費などの入居者・利用者の生活環境改善、職員の負担軽減・勤務環境改善に必要となる経費
  • 業務用スポットクーラー、業務用スポットヒーター、ホットカーペット、業務用加湿器、業務用温水給湯器(給湯用、暖房用、融雪用)、遮熱・遮光カーテン、ブラインド、換気扇・送風機/サーキュレーターなどの居室や浴室等における温度管理、湿度管理に必要な設備・物品等の購入経費

災害備蓄などへの対応

  • 訪問系サービス事業所
  • 通所系サービス事業所
  • 入所施設
  • 居住系サービス事業所
  • 短期入所系サービス事業所
  • 飲料水、食料品などの備蓄物資の購入経費
  • ポータブル発電機、ポータブル電源・蓄電池などの購入経費
  • 衛生用品、医療用品などの購入経費
  • 簡易浄水器、冷房機、暖房機、簡易トイレ、清潔保持のための用など購入経費
  • その他災害への備えとして必要と認められる経費

運営する介護事業所における万が一の時の対策に不安がある場合は、補助金活用を検討してみるのもおすすめです。 

介護施設等に対するサービス継続支援事業

介護施設等に対するサービス継続支援事業の基準単価や助成額を示した表

画像出典:厚生労働省老健局長「老発1222第2号」

介護施設等に対するサービス継続支援事業の実施主体は都道府県で、食事の提供という基幹的なサービスの質を確保するのを目的とした食料品の購入費に対して、上記画像の補助を受けることができます。

介護施設においては利用者が施設に入居して日常生活に必要な介護サービスを受けるため、介護事業所とは異なり、ほぼ毎日食事の提供を行う必要があります。

そのため、物価が過度に上昇すると介護施設において各利用者が必要とする栄養に配慮した食事を提供できなくなる可能性があるのです。

介護施設等に対するサービス継続支援事業は、このような介護施設特有の課題に配慮した補助金だと言えるでしょう。

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業(都道府県事務分)

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業(都道府県事務分)の基準額、助成額などを示した表

画像出典:厚生労働省老健局長「老発1222第2号」

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業(都道府県事務分)の実施主体は都道府県で、介護事業所等に対するサービス継続支援事業と介護施設等に対するサービス継続支援事業を実施するのにかかる事務経費に対して、上記画像の補助を受けることができます。

補助金事業を円滑に行うのを目的とし、厚生労働省が必要と認める金額が補助されます。

参考:厚生労働省老健局長「老発1222第2号」

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業が実施される背景

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業が実施される背景には、どのようなことがあるのでしょうか。

「物価の上昇」「自然災害の増加」「介護事業所の倒産増加」の3つの観点からご紹介します。

物価の上昇

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業が実施される背景の1つには、物価の上昇があります。

2026年522日に総務省統計局は、20264月分の消費者物価指数を公表しました。

消費者物価指数とは、消費者が日常的に購入する商品やサービスの価格変動を測定する経済指標です。

2026年4月分の消費者物価指数のポイントは次の通りです。

  • 総合指数は2020年を100として113.0で、前年同月と比較すると1.4%の上昇
  • 生鮮食品を除く総合指数は112.5で、前年同月と比較すると1.4%の上昇
  • 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は111.8で前年同月と比較すると1.9%の上昇  

2020年と比較すると、生鮮食品を中心に物価が上がり続けているのがわかります。

これらのことから、介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業において、介護施設等に対するサービス継続支援事業で食糧品購入に対する補助を行うこととなったのは、上記のような継続的な物価上昇が背景にあったのではないかと推察されます。

参考:総務省統計局「消費者物価指数(CPI)」

自然災害の増加

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業が実施される背景の1つには、自然災害の増加があります。

2023年に内閣府より発信された「令和5年度防災白書」では、この100年間における日本の環境変化について、以下のような分析結果が公表されました。

  • 日本の年平均気温は世界の平均気温よりも更に上昇の幅が大きくなっており、100年当たりで1.30℃上昇している
  • 平均気温の上昇と相関するように、全国的に大雨や短時間強雨の発生頻度が増加し、日降水量100mm以上及び200mm以上の日数は、この100年でともに増加傾向が見られる
  • 日本近海における年平均海面水温は、100年間で1.24℃上昇し、台風の勢力を拡大させるため被害拡大につながる可能性がある
  • 政府の地震調査委員会は南海トラフ地震の30年以内の発生確率について、10年前の2013年公表時は60%~70%であったのに対し、令和5年公表時では70%~80%と評価をしている
  • この100年で気象災害の激甚化・頻発化が目に見える形で進んできており、地球温暖化の進行に伴って、この傾向が続くことが見込まれている

これらのことから、介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業において、介護事業所等に対するサービス継続支援事業で災害備蓄に対する補助を行うこととなったのは、上記のような自然災害の増加傾向が背景にあったのではないかと推察されます。

参考:内閣府防災情報のページ「令和5年版 防災白書|特集1 第2章 第1節 自然災害の激甚化・頻発化等」

介護事業所の倒産増加

株式会社東京商工リサーチ「2025年『介護事業者』倒産 過去最多の176件 『訪問介護』の倒産が突出、認知症GHも増加」より「老人福祉・介護事業の倒産件数を示したグラフ」

画像出典:株式会社東京商工リサーチ「2025年『介護事業者』倒産 過去最多の176件 『訪問介護』の倒産が突出、認知症GHも増加」

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業が実施される背景の1つには、介護事業所の倒産増加があります。

2026年1月に株式会社東京商工リサーチが公表した「2025年『老人福祉・介護事業』倒産動向」において、2025年の介護事業者(老人福祉・介護事業)の倒産は、上記画像のように176件(前年比2.3%増)となり、2年連続で最多を更新したことがわかりました。

また介護事業者の倒産原因は売上不振(販売不振)が140件で最も多く、79.5%の割合を占めました。

介護事業者が倒産すると、その事業者が運営する介護サービスを受けていた利用者がすぐに生活に困ることになるため、介護サービスはそもそも持続性の高いサービスでなければなりません。

そのため、介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業において補助金を交付するのは、少しでも介護事業者の経営の健全化を図ろうとする取り組みである可能性が高いものと推察されます。

参考:株式会社東京商工リサーチ「2025年『介護事業者』倒産 過去最多の176件 『訪問介護』の倒産が突出、認知症GHも増加」

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業の申請方法

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業の申請方法を、東京都の例を参考にご紹介します。

Step1】対象事業所と補助対象期間を確認する

東京都福祉局「介護事業所等に対するサービス継続支援事業について」より基本メニューの補助内容一覧表

東京都福祉局「介護事業所等に対するサービス継続支援事業について」より加算メニューの補助内容一覧表

画像出典:東京都福祉局「介護事業所等に対するサービス継続支援事業について」

最初に東京都福祉局のホームページで、介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業の対象事業所・対象経費・補助単価・補助対象期間について確認しましょう。

東京都福祉局のホームページにおいては、介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業の対象事業所・対象経費・補助単価は上記画像の一覧表で掲載されています。

例えば運営している介護サービスが訪問介護の場合、基本メニューにおいては介護サービスを円滑に継続するための対応や災害備蓄等への対応を行うと10/10の補助率で補助金が受け取れます。

また加算メニューにおいては、訪問介護員などの熱中症対策・暑さ対策に資する物品、サービス提供を行う際に使用する熱中症リスクを感知する機器の購入経費、電動アシスト自転車の購入経費に対して3/4の補助率で補助金が受け取れるのです。

一方東京都福祉局のホームページでは、介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業の補助対象期間は2026年4月1日から2026年11月30日までに購入した物品などにかかる経費と記載されています。

補助金を申請する上では、対象となる介護サービス、補助対象となる経費、補助率といった基本情報を最初に把握することがスムーズな申請への第一歩となるため、内容を丁寧に確認しましょう。 

Step2】申請スケジュールを確認する

東京都福祉局「介護事業所等に対するサービス継続支援事業について」より申請スケジュールを示した図解

画像出典:東京都福祉局「介護事業所等に対するサービス継続支援事業について」

東京都福祉局のホームページでは、交付申請フェーズ、実績報告フェーズそれぞれにおける申請スケジュールを事業者が行う手続き、東京都が行う手続きの2種類にわけた上記画像のような図解が掲載されています。

申請スケジュールに沿って1つずつ丁寧に実行することが申請の不備や補助金を受け取れないといったトラブルの防止につながるため、介護事業所として現段階では何を行う必要があるのかをしっかり把握しましょう。

Step3】交付申請を行う

東京都における介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業の問い合わせ先

画像出典:東京都福祉局「介護事業所等に対するサービス継続支援事業について」

東京都の場合、交付申請は東京都福祉局のホームページ上で事前入力シートへの入力を行った上、事前申請フォームを用いて事前申請を行うこととなっています。

しかし2026年5月現在、上記2つはいずれも準備中となっています。

また事前申請の操作マニュアル、交付申請マニュアル、実績報告マニュアルも2026年5月現在作成中となっているため、詳細はこれらのマニュアルが公開されてから確認するのが望ましいでしょう。

申請手続きが可能になったらすぐに手続きを行うことができるように、東京都福祉局のホームページで常に最新情報を把握しておくのがおすすめです。

また申請作業を進めていく中で不明点があった際は、まずは「よくある質問」のページを確認し、わからない内容が掲載されていないかを確認しましょう。

もしよくある質問の内容を確認しても不明点が解消されない場合、上記画像の問い合わせ先に電話で問い合わせを行う必要があります。

問い合わせをする際は電話番号をよく確認し、受付時間を守って架電しましょう。

参考:東京都福祉局「介護事業所等に対するサービス継続支援事業について」

介護サービス経営にお悩みの方は株式会社プレゼンス・メディカルにご相談ください

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介護サービス経営にお悩みの方は、株式会社プレゼンス・メディカルにご相談ください。

株式会社プレゼンス・メディカルでは介護業界の経営課題をAIを用いて解決するべく、次の4つのSTEPで介護業界におけるAI活用をサポートしています。

項目

概要

Step1AI活用の可能性検討 

  • AIを活用することでどのような価値を利用者の皆様に提供できるかを検討する
  • AI活用に必要なデータや技術、人材などのリソースを確認する

Step2AI活用プランの策定

  • 以下の項目を含むAI活用プランを策定する
  1. AI活用の目的と効果
  2. AI活用の対象と範囲
  3. AI活用の方法と手順
  4. AI活用に必要なデータや技術、人材などのリソース
  5. AI活用の予算とスケジュール
  6. AI活用のリスクと対策

Step3AIシステムの開発・導入

  • AI活用プランに基づき、次の工程でAIシステムの開発・導入を行う
  1. データの収集・整理・分析
  2. AIモデルの設計・学習・評価
  3. AIシステムの構築・テスト・デバッグ
  4. AIシステムの導入・運用

Step4AI活用の運用支援

  • AIシステム導入後、以下のサービスで運用支援を行う
  1. AIシステムの保守・更新
  2. AIシステムのパフォーマンスのモニタリング・改善
  3. AIシステムの利用状況のレポーティング・分析
  4. AIシステムのユーザーのフィードバックの収集・反映
  5. AIシステムの新機能の提案・追加

 

弊社のサービスには、AIを導入して終わりではなく、運用支援をしながら改善を続けていくという特徴があります。

AIは加速度的にその技術や内容が進化していくため、介護業界においてスムーズに活用するためには、常に現状に合わせた最適化を続けていく必要があるためです。

またAI活用のサポートサービスは、介護事業所や介護施設にとって以下のようなメリットがあります。

  • AIの専門知識やノウハウを活かした、最適なAI活用プランを提案してもらえる
  • AIシステムの開発・導入から運用まで、ワンストップで支援してもらえる
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お問い合わせ | 喀痰吸引等研修の講習・資格・介護・福祉の研修実績|株式会社プレゼンス・メディカル

まとめ

介護事業所等及び介護施設等に対するサービス継続支援事業とは、物価上昇や災害の増加による影響がある中でも、継続的に介護サービスを提供できるよう支援するのを目的として行われる補助金事業のことです。

介護サービスは、日々それを利用して生活を維持する利用者のためにも、持続性の高いものでなければなりません。

この記事も参考にしてぜひ積極的に補助金を活用し、利用者の皆様を笑顔にする介護サービスを続けてみてください。

※本記事は発表当時のデータに基づき、一般的な意見を提供しております。経営上の具体的な決断は、各々の状況に合わせて深く思案することが求められます。したがって、専門家と話し合いながら適切な決定を下すことを強く推奨します。この記事を基に行った判断により、直接的または間接的な損害が発生した場合でも、我々はその責任を負いかねます。

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後期高齢者対策と医療的ケア対応!

2025年から本格化する後期高齢者対策と医療的ケア対応を視野に入れ、
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利用者が安心して暮らせる環境を整えるには、喀痰吸引をはじめとする医療的ケア資格の取得が必須です。
認定特定行為業務従事者を着実に増やすことで、質の高いケア体制を定着させ、介護事業経営の安定と持続的な成長を支援いたします。